シニアのためのシェアリングエコノミー

国家というプラットホームに依存しない「個人外交」をより広げたairbnbを応援するブログです。

民泊新法施行直前のルール絶対主義な風潮に物申すお

6/15に施行される法律の関連で、民泊ホストの立場もより細分化されてきて色んな議論が起きています。


「法律というルールが出来た以上は従わないとダメだお。ルールを守らない人を訴えるお!」という人や、「ルールがそもそもやばいんだから徒党を組んでやり方を考えるお!」という人もいます。


ちなみに自分の立場を申し上げますと、

 

「合法物件以外は運営せず、出来るだけ人を配置できる施設に集中する」です。


では何故その様な考えをするに至ったかを書き記します。

 

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「自分はルールを守っているのにルール破ってる奴はズルイから糾弾する思想」というのは学校教育という名の軍隊養成学校で知らず知らずの内にインストールされているマインドです。
僕もよくこのマインドに苦しめられたクチでした。

 

浪人中に、大学の替え玉受験をして合格する話を聞いた時に、「こっちはしんどい思いをして頑張っているのになんてズルイやつなんだ」と憤慨した事がありました。

 

しかし、就活中にGoogleやボスコンに内定した先輩が実は大学受験をカンニングで切り抜けてSFCに入学した話を聞いた頃には価値観が変容していて、「考え方が柔軟で実行力や勇気があってすごいなw」と考えられるようになっていました。

 

そして、新卒でいた楽天を辞め、起業した頃に、「オラクルのエンジニアの社員が実は中国にアウトソースして自分は全く仕事をせずに社内優秀賞を受賞していた事件」を見た頃には、「なんて優秀なディレクターなんだ!」と思うようになっていたのです。笑

 

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「自分という存在を軸とした価値観の変化」というのは一種の「考え方のイノベーション」なのではないかと考えている節があります。

 

19世紀にキュルケゴールという哲学者が書いた「死に至る病」という本があります。


この本の中で敬虐なキリスト教徒のキュルケゴールは自分の実父のした神に背く行為に悩み続けた結果、乱れた生活を送りながら自分の存在を認められずに苦しみます。

そんな中で「自分の存在を肯定するために自己の捉え方を変える」というイノベーションを発動させて苦しみから解放され、それを記した書物は後世に多くの影響を与えています。

 

(自分の中では、イノベーションという言葉は「矛盾を解決する手段」という側面が強い言葉と認識している前提で)キュルケゴールは自分という存在が受け入れ難い、という自分の存在を否定してるけど容認したい矛盾を耐えられないが為に、哲学的な捉え方を変えるというイノベーションを起こし、自己矛盾を解決した。 と考えておりまして、このイノベーションという手段無しには現代社会が抱える矛盾だらけの問題を解決出来ない為、イノベーションを起こそうとしない主体性の無い考え方や環境に身を置かない事は余り人類の進歩に繋がらないという思考があります。

 

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そこで冒頭に戻ります。

 

ルールを守って運営することは重要だと思いますが、「学校教育で培うルールを守ること最優先にして本質を見失う」ことはあっては本末転倒になります。


また、ルールを守らないと見えている人というのは、「人類の進歩の為に自明性を疑いイノベーションを起こそうという考え方」にのっとた行動の側面もあります。

  

キュルケゴールは著書「死に至る病」の中で意識の自由が死ぬ事を死と定義していました。

日本の教育=軍隊マインド養成学校 って、ルールに従うことが一番大事=精神的に死んでもらうことを優先すること から始まって軍隊マインドを植え付け、そのマインドを持ったまま一見自由ぽくて民主主義風な社会主義国家日本の中で自己を失い続けて、国にとって都合の悪いルールを守らない人を批判するモチベーションで自分を肯定して生きる人がたくさんいる中で、リスクをとって何か違う景色を見せようとしている人たちは純粋にカッコいいなあと思うんです。

 

後者のカテゴリの人というのは「日本最大の国家(暴力)権力である◯◯によって△△される」というリスクがありますので。笑 

 

また、「旅館業を取得して合法的に運営している人」の中でも、たくさんのクソ運営をして迷惑をかけている人たちがいるのを知っていますし、
OTAのレビュー点数の低い施設やホストが実際に大量に存在します。笑

 

逆に△△されるリスクをとっている人たちのレビューが満点近かったり、本質的に求められていることも多々あるのです。

 

短期的にみるからそうだとか、
いま見れば10点でも火災のリスクで人が死んだら0点だから期間の観点がないとか色々な見方はある様な気がしますが、合法的であればオッケーというのは、本質ではなくて権力という強者に迎合してる側面も大きいので、そこばかりクローズアップして「正義」を振りかざす人が最近増えてきているので、ホスティングの重要な部分は法律遵守ではないという視点は失わないようにしたいという自戒を込めたエントリーです。

 

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ウチは合法的な旅館業案件以外はやりませんけど笑

 

株式会社dotの御子柴でした。

 

 

 

世界史のケーススタディを定量的に学んだことは起業して事業を軌道に乗せる上での決断の理由として一番安全なものだった

御子柴です。

起業して3年半が経ちましたが、メインの事業というのが2回ほど変わりながら徐々に軌道に乗ってきたような気がしています。

 

仕事を誰とやるかで四苦八苦し、

仕事をやる環境で四苦八苦し、

自分の時間の使い方で四苦八苦し、

自社の事業ドメインで四苦八苦してきました。

 

そこで、四苦八苦しながらも安定して奏功したやり方をなんとか見つけてきたわけですが、当時は若者らしく、亜種で新しいやり方で上手くいってきたような気がしていました。

 

しかし、歴史の史実を因数分解して整理していくと、人類の歴史においてうまくいく王道のやり方を知らずに実践していた。

ということに後々気づく事になりました。

 

そこで、そのビジネスモデルとして上手くいった「理由」を歴史のケーススタディを紐解く事で自分の血肉とする為に、「ビジネスモデル成功の理由→歴史の教訓」という逆の発想からブログを書きました。

 

この気づきを得たのは、ライフネット生命の出口会長のお話を聞いたことがきっかけです。

 

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出口さんは大変な歴史好きで知られていて著書も多く出しています。

その中に、「全世界史講義」

「全世界史」講義 II近世・近現代編―教養に効く!人類5000年史―


という必読書があり、自分は一通り全て読んだので、その感想を下記に記したいと思います。

 

歴史をビジネスに応用していくためには


1大きな物事の因果関係(人間的な感情が根底にはある)を出来るだけ詳細に抑える
2当時の世界情勢を「相対的に定量的」に捉える


これらの2つが必要なわけですが

この本は、
歴史の感情を伴った因果関係を、当時の相対的なマーケット状況を時代ごとのGDPなどで(定量的)に抑えることが出来る構成になっています。

 

例えばですが、イギリスが大きく世界でのGDPシェアを増やすきっかけとなったアヘン戦争では、

 

産業革命後、労働者の休憩の際に砂糖入りの紅茶が必要に

つまり、紅茶が「人件費の一部のようなインフラレベルで」必要な物に

紅茶の必要性がイギリスにおいて生み出す製品の経費並みのインフラになるのでイギリスの輸入量はイギリスが労働者が必要なだけガンガン増えていく

紅茶の輸出による中国との貿易摩擦が発生

中国に対し(同レベルの必要性を持つ商品として)輸出できる商品はアヘンくらいしかなかった

諸々を経てアヘン戦争〜イギリス覇権へ)

この事件によって、世界の各国のGDPシェアでイギリスが大きく上がり、その分中国が減少して、世界中のGDPシェアが欧州に傾くきっかけとなった・・・。

 

 

このアヘン戦争に続く紅茶とアヘンの取引の趨勢ですが、紅茶のシェアを何%取れば、人口とともに確実に増えていく労働者の経費となるマーケットで、手数料の様にビジネスをインフラ化出来るか?

そして、世界のマーケットの中でのシェアが何パーセントになるか? というビジネスでもよくあるケーススタディかと思います。

 

この、伸びるマーケットでインフラとなる物を売るビジネスは、アメリカのゴールドラッシュの際にジーパンやツルハシを売るのと同じモデルだと思うので、「業として続ける事が可能な新しく出来る産業のインフラ業をどの様に作り上げるか?」という話に聞こえまして、大変面白く拝読できました。

 

ここからは自分自身の実際の話になります。

 

自分は3年半前に楽天株式会社を辞めて起業してからのマネタイズの方法というのを色々行ってきましたが、
やはりマーケットの中でも「インフラ」の部分で確実にお金を稼ぐ仕組みが必要だという当然の認識を気づくようになったきっかけが、インバウンド(訪日外国人)事業での、宿泊費の割合と必要性の高さから来ています。

(外国人旅行客ですと、日本に旅行で来た際の宿泊費が総費用の1/3くらいは支出するので。)

 

①新しく生まれる産業 (若い人がシェアを取りやすい=当時のイギリス)で、
②その産業のインフラとなる部分(訪日外国人マーケットでは、宿泊費の部分=確実に上昇する紅茶のようなマーケット) 

という①と②の2つの掛け合わさる部分でシェアを確立すること。

 

を重視して動いてきました。

 

この考えが奏功する理由は言うなれば、上記の紅茶の例(歴史)から来ています。

(紅茶の例の場合は、対イギリスへの輸出で大きな売上を上げ、業として成功していたものが、アヘンというルール違反の裏技で覆されてしまっています=自分の例にとってみれば、住宅宿泊事業法や旅館業法の緩和という新しい動きが「国単位では」起きるので、ある程度のルールチェンジは起きるのと似たような話かと考えています。)

 

もちろん、歴史の史実が起きた背景要因を根本から理解して、自社の事業を決めたわけではないのですが、

この様な因果関係を抑えてからジャッジが出来るのであれば、自分自身のビジネスへと応用していく知恵へと昇華の出来る、ものすごい価値のある勉強が出来る一冊だと思います。

 

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ただし、

延々と固有名詞の続く、出口さんの世界史講義を読むのが辛くなる人も少なからずいらっしゃると思います。

 

自分も古代編に関してはそうでした。

固有名詞がひたすら続くと、読み進めるのが疲れてくるので、画であるとかなり理解が深まる気がしました。(漫画版があったら最高です!)

 

人は誰しも、イメージから想定して文字を読み進めます。

小説を読む場合でも、その登場人物の顔は少なくともある程度イメージして読む場合が多いと思います。

 

例えば、「ヒストリエ」を読んでいるから、スキタイの騎馬戦もイメージできます。「キングダム」を読んでるから、秦の始皇帝の顔やその時の戦争の仕掛け方、戦い方、がある程度前提にありながら史実を拾います。

 

映画の「プライベートライアン」や「戦火の馬」を見ているから、第一次対戦と第二次大戦の兵器の違い、戦いの仕方がイメージ出来ます。


ヒトラー東条英機マッカーサーの見た目を知っているから、誰が何をした。という歴史も読み取りやすいです。

 

このように、イメージから認識することというのは、「文字だけの書物」を読み進める上で「非常に重要なモチベーションを持たせ続けてくれるもの」ではないかと思います。


出口さんの本を読む前に、「登場人物の顔や当時の文化など」をイメージできる状態で読むかどうかが大きな分かれ道な気がしました。

(むしろそれを知った上で読むことが教養として当然の前提なのかもしれませんが。。)

 

実際、自分は近現代の歴史が大好きで1600年以降の方が読んでいて楽しく一気に読み終わりましたが、古代となると、自分の知識が乏しかったり、イメージがしづらい時代の登場人物名がたくさん出てくる段階というのは、中々読み進めれませんでした。(昔でも、「ホークウッド」を読んでいるから、100年戦争あたりはスイスイ読める。のようなオムニバスで読める時代もありましたが。)

 

まあどちらにしよオススメです!


これからの時代、世界中が複雑に絡み合う以上、「歴史」というよりも「世界史」を学んでいくことが仕事力を高めていく上でも相関性が一番高いのかもしれません。 

 

 

 

株式会社dotの御子柴でした。

 

 

 

最強のイールドマネジメント(ホテル・民泊の価格調整)ってどうやればよいの? その2

(前回の続き・・・)

 

本日は、イールドマネジメントのスタートアップのMagic price(株式会社空) さんにお邪魔して、取締役の岡野さんとお話しをしてきました。

 

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結論としては、「同一のサービスで在庫数の限られたモノを売る場合」といういわゆる「イールドマネジメント」の発動条件を満たす場合には最適なツール。


という印象でした。

 


下記に簡単な概要を示します。

 


・データ
自社データ - 過去実績から落として分析、重回帰分析(それぞれの要素が過去どのように影響を与えて来たのか)、深夜に1回、リアルタイム性は無い


他社データ - 競合料金推移(各OTAの料金変動と在庫変動を取る)、毎日取ると全体が大体分かる


イベント - 券売制のイベントをクローリングしてスコア化(東京ドームExileはAランクとか)

・ワンストップ
手間いらず などのサイトコントローラーを開かなくても勝手に更新

・誰でも使える
中学生でも

 

気になるお値段なんですが、「手間いらず」などのサイトコントローラーくらいの価格帯なので、人件費の工数削減で利用しても全然お釣りがくるレベルでした!

 

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また、いま、Magic price さんでは、「ホテル番付」(特許出願中)という無料ツールを公開しています。

 

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こちらは、「相対的に自社のプライシングを把握する」ツールです。


近隣の競合ホテル(2-10店)の価格帯と自社の価格帯を比較 or オンハンド(現状での未来の予約)を見やすく把握することができます。

 

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↑ 競合の現在のオンハンドのプライシングを見れるため、今月でも、もっと先の月でも、ベンチマークの金額にそっての価格の上げ下げが可能になります。

 

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↑ 具体的に定めた競合と相対的に比較した上での、稼働率や価格、revenue指標も比較できるのでベンチマークがいればかなりやりやすいです。

 


これで、「プライシングをその値段に決める理由」は明確になるので、価格をきめるロジックに時間がかかっているホテルや事業者さんにはオススメの無料ツールです!

 

 

https://app.hotelbanzuke.com/users/sign_up?code=B67726

 

↑ から申し込むと僕にamazonギフト券1000円分がはいります笑

 

嫌な方は URLの?以降のパラメーターを削除して申し込んでください。。。笑

 

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以後、競合のデータを見まくってアウトプットに落としていきたいと思います!

 

 

株式会社dotの御子柴でした。

 

 

最強のイールドマネジメント(ホテル・民泊の価格調整)ってどうやればよいの?

最近は、booking.com や Expedia を利用してのホテルの運営代行を受けることが多くなってきました。

 

ホテルの運営を行っていく上でやはり気になるのが、

差異がなく、在庫の繰越ができない商品の売上最大化を目指す「イールドマネジメント」(レベニューマネジメントとも言う?)です。

 

とりあえず文献をググって人と話して色々調べた結果、
当然の結論ですが、自社のデータ×競合のデータから導き出される「ビックデータの質に極めて依存する」という結論が出ました。

 

airbnbでビックデータというと、
自社のairbnbのデータは綺麗に持っていると思うんですが、競合(boooking Expedia )のフロントエンドに掲載している宿泊単価情報を定期でクローリングして取ってきた、そこまで「新鮮」でない情報ではないかと思われまして、それを元にプライシングしたものが本当に「ビックデータ」から導き出された信憑性のある数字といえるのか?
ということです(airbnbのスマートプライシングの質を見る限り)

 

過去のイールドマネジメントの例をみると、航空会社の座席 の自社の過去のビックデータや、現況の競合のビックデータを元に、早割で安くして、ある一定の時期までに最適な割引額で在庫を埋めながら価格を調整して、最適な在庫割合で着地する。というモノなんですが、基本は国内のルーティーン事情での需給を元にしたビッグデータを利用しているものが多いように感じられました。

つまり、昔ほど国境をまたがない為、従属変数が少なく、予測しやすかったのではないかということです。

 

その時代と比較しますと、現況のマーケットの予想できない伸び、や、競合の範囲、政治(笑)、などの「国境を越えることで生じる多数の不確定要素」が多い=従属変数が増えた。と予測できまして、現況の従属変数多めのこの時代に対して、それらの数字を取りきれていないデータを元にしたイールドマネジメントとはインバウンドの市場でも本当に機能するのか?

 


ということなのですが・・・・

 

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とはいったもののです。

やらないよりは、わかる範囲内でやったほうが良いわけです。

 

 

そこでおさらいですが、イールドマネジメントの定義が、


「同じ商品やサービスに異なる価格帯を設定し企業の収益を最大化させるためのマーケティング戦略

 

となっていまして、

①自社の時系列のデータ × ②競合、需要に影響する周辺データのビッグデータに基づき、最適化させ、
1 客単価UP 2 空室率を改善
の2つのアウトプットをすることだと認識をしています。

 

ここでおそらく我々において重要なのは、これらのゴールを目指す為に、自社のホテルのマーケット分類、需要パターンの把握、季節変動の理解、オーバーブッキングをどこまで出して良いかの理解、などなど、いわゆる3C分析におけるCompany(自社状況の俯瞰的理解)をしていなすぎる民泊ホスト上がりのなんちゃってホテル運営者が多すぎるということでは無いでしょうか。

 


これは、業界は異なりますが、自分自身が楽天のECコンサルタントをしていた際に気づいたことです。

 

多くの楽天のプラットホーム上に出店していた店舗さんというのは、
別事業と並行してプラットホーム上に出店するという副次的なスタイルの方が多く時間が割けない為、自社の競合にあたる店舗を規模順に把握していなかったり、どの商品が競合に該当するか、などの情報の整理もできていないことが多いのです。

 

つまり、業界の中での自社の立ち位置を座標軸で把握していないのです。

 

このような自社の把握すらも出来ていないということが、客観的にビッグデータを持っている側の人からすると明確に数字で浮き彫りになります。

 

 

今回のようなホテルのケースですと、
従属変数の割合(政治や外交やマーケットの急伸など)が多くなってきているので、ビッグデータがそもそも曖昧論もあるのですが、まずは自社の現在過去の時間軸から予見ができる立ち位置と、直近の周辺環境くらいは正確に把握してプライシングするだけでも改善するのではないかなあというところです。

 

 

詳しくは、明日(https://www.magicprice.co)さんに伺って来るので勉強してこようと思います。

 

第二部へ続く・・・。

 

株式会社dotの御子柴でした。

 

 

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イベント民泊で「民泊というもの」を理解しないでほしい

弾丸徳島阿波踊りに行ってきました。

徳島市の人口5倍以上の140万人が集まるけどインバウンド的な母数が少ないとホリエモンも言っていたのですが、確かに少なく、、

 

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現在のインバウンドの年間総数(短期移民)の2400万というのは、日本の1.2億人の人口に対して、総国民数の20%は占めているわけでして、阿波踊りに140万人の観光客が集まるなら20%の28万人は訪日客が占めてもいいわけですが、見た感じ99%ほぼ日本人だらけ。

 

問題点として、徳島県内に宿が1.4万人分しか部屋がないそうで、140万きても100人に1人しか宿がないから泊まれない。(※阿波踊りは4日間の開催)

実際自分も帰りの電車は高松までギュウギュウで立ちっぱなしでした。。。

 

そんな理由もあって、阿波踊り、リピート率が悪いみたいです。


コンテンツじゃなくてシステムのせいでコンテンツの価値が落ちちゃうという悲しいやつです。
面白いブログもサーバーめっちゃ重くて見られない的な。

 

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眉山のロープウェイから撮影

 

今の民泊の法整備において、来年の住宅宿泊事業法施行に向けてイベント民泊ということで、パソナさんがairbnbへの掲載を代行して動いて320人分の部屋を確保したそうです。田舎の人に納得してもらう大変さを考えると、民泊推進者としては大変ありがたい限りです。

 

ただ、ジャニーズのコンサートの際にもイベント需要として、民泊も賑わうんですけど、「イベント民泊」で民泊する層って、「コンテンツ目当てに訪れた場所でホテルないから民泊に泊まる」という、マナー的にちょっとアレになりがちな層なんで、、、、

イベント民泊でホストデビューした田舎の人は、これが民泊か....と民泊嫌いになってしまうリスクが高い気がします。。

 

イベント民泊で民泊のイメージが悪くならないように、民泊の定義を分類して、それぞれちゃんと認識していってもらわないとですね。。

 

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今回、徳島で初めて民泊として宿を提供してくれたホストさんのように、新しいことに挑戦するのは大変ですが、「新しいことを続けること」はもっと大変なわけです。

 

そのモチベーションになるのがお金なことは多いわけですが、イベント民泊はあくまでスポットであり、業になりにくいわけなのです。

 

これを「業にするきっかけ」に昇華していくためには、質の良いゲストとの楽しい思い出的な、「心象に残る出会いを提供できるUI/UX」がプラットフォーマーには求められている気がします。

 

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徳島駅は手動改札。駅員さんが並んで人をさばいてた・・・

プラットホーム代行というビジネスモデル

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プラットホームというものができたおかげで、個人の能力が増大して、以前よりも商取引を円滑に行うことが可能になりました。

 

 

プラットホームのおかげで、人と人が直接商取引を「安全」に簡単にできるようになった。

 

ヤフオクメルカリ

 

プラットホームのおかげで、ネット上で予約ができるようになった。

そして、個人の家を貸し出すことができるようになった。

 

楽天トラベルなどの各種OTA→Airbnb 

 

プラットホームというオートメーションシステムのおかげで、商流の中での介在する人の数が減ることで、人件費の割合が下がり、ビジネスとして成立したものがたくさんあります。

 

 

しかし、そんな「人を極力排除して誰でも使えるインフラとなるべく生まれた」プラットホームも、使いこなせない人は多いので、代行の需要は常にあります。

 

そこで出てくるのが「プラットホーム代行」というビジネスです。

 

ぼくは新卒で楽天に入社しましたが、楽天を卒業して起業する先輩たちの一番多いビジネスモデルは、「楽天などのECプラットホームの運営代行」というビジネスモデルでした。

 

楽天というプラットホームを使っても、商品登録、HTML CSS更新、プラットホーム内外のSEO、キャッチコピー、広告出稿、受発注処理、サーバー管理....など、プラットホームに依存しながらも「手を動かすこと」は多く存在します。

 

ここに、ヤフーや自社サイトなども加えてパッケージにしていくと、クライアントは手間が減って大喜びとなりますし、代行する側もまとめて受ける分の工数をまとめて処理する為に、お互いがWin-Winになっていきます。

 

これらは楽天の例ですが、プラットホームは星の数?あります。(また、今後ドンドンと増えていくでしょう。)

 

ビジネスを立ち上げる= 新しい仕組み を作ること = 新しいエコシステムをもったプラットホームを作ること。

 

とも言い換えられるからです。

 

英語ができないし、カレンダーの管理や清掃ディレクション、確認、緊急対応、対応の質向上のPDCAサイクル、などなど、運営する以上必須なポイントを代行して欲しいと感じる人がいる為にairbnbのプラットホーム代行が「継続」して依頼がきます。

 

これを、翻訳 という労働集約型の仕事だけ単発で受けてしまうと、受け取る対価は時給になります。

 

そうではなく、パッケージでプラットホームの代行を受けるところに、主要ビジネスに出来るだけの利幅が存在するのです。

 

 

10年まえの自分が大学生の頃は、

同年代でヤフオク代行をやってる人もいました。

ヤフオクに出品したいけど、自分でやるのがメンドくさい、という人のものを集めて代わりに売って、手数料を取っていたようです。

 

当時は、そんな誰でもできることで起業するなんて若いなーと思っていました。。。。が、そういった代行をやっている方は多く、自分の見えてない需要があったようでした。

 

このように、日本のマジョリティの人は「時間がない」為に、代行業を人に受け渡します。

 

その代行にとって、受け手には時間がかからなくても、「心理的な障壁」を越えて代行してくれることに価値を感じてくれるのです。

 

このプラットホーム代行という動きは、「何かに時間を囚われている日本人」に取っては適切なリソースアロケーションであり、ある意味、シェアリングエコノミーの一つである気さえします。

 

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と、このように日本という特殊な市場がゆえの「プラットホーム代行」というビジネスモデルですが、

一番気をつけなければいけないことは、「そのプラットホーム自体が生殺与奪の権を持った驚異的な存在になる」ということです。

 

googleというプラットホーム上での広告のリスティング代行

ですとか、

Faceboookというプラットホーム上での広告リスティング代行、

という代行業に関しては、

「プラットホーム上でのビックデータによる最適化」という競合がプラットホームの代行業務を除外しようとします。

 

これがairbnbでしたら、airbnb上で把握している競合の価格と相対的に比べて上での価格最適化と同じことです。

 

ただ、企業をまたいだプラットホームとなると、最適化は行われません。

 

検索エンジンGoogleによって独占されていなければ、beingの検索プラットホームやInfoseek のプラットホームでの代行。

 

airbnbではなく、booking.comOTAでの代行など、

各種企業間のプラットホームを横断的に飛び越えた代行モデルであれば、

ビジネスモデルとして、単一のプラットホームよりも長生きが可能です。

 

なぜなら、プラットホームというものは、極力人を排除しようとする性質から始まったもので、プラットホーム自体が「極力、人を除外するために作られた仕組み」 だからです。

 

人が決められた関数で売上予測することをエクセルで打ち込んでいる間に、

プログラムにマルコフ連鎖をしてもらう方がミスなく継続性のある仕組みになるのです。

 

なので、プラットホーム代行のビジネスモデルの競合はそのプラットホームの未来の自動最適化です。

 

 

同じことをやっている競合と喧嘩などせずに、未来をみて「プラットホーム自体に」リプレイスされない為にできること をビジネスモデルに組み込んでいくほうが賢いなあと、常にプラットホームそれ自体に怯えながら毎日生きています。笑

airbnbに代表される「宿泊費」が当時は簡単にマネタイズ出来た理由 と これからはセミプロが効いてくる理由。

 

お疲れさまです。御子柴です。

 

先日の投稿に引き続き、過去にfacebookで投稿してきた自分の考えを整理するために投稿しました。

 

下記は2016年の5月に、ミラノのスーパーホストのニコレッタ宅に宿泊した際に感じたことです。

 

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ミラノのスーパーホストのニコレッタ宅なう。

 

ニコレッタはブラジルに不動産を数件、所有しているようでして、秋冬はブラジル、春夏は故郷のミラノに住むことで寒い時期を避けて暮らしているそうですが、民泊を行うのは個室貸しのみで、自分がミラノ、ブラジルにいない間のものは貸さずに、自分がいる側の物件のみ個室貸しで貸し出すという、金銭面での遊休不動産活用の観点とは真逆の対応をしているようです。

 

ニコレッタ自身が、料理大好きでイタリアの雑誌に特集されるくらい料理上手なので、
人を招いて自慢の料理を振る舞いたい、そして、コミュニケーションをしたいというのが目的で、自分が料理を振るまえなければ、人を泊めるつもりもなさそうです。

 

料理人で食べていくということは本来難しいことかもしれませんが、民泊で来た人に料理をコンテンツとして提供して、レビューをもらって、「宿泊費」としてキャッシュを享受することは、そこまで難しくないのかもしれません。

 

民泊において、様々なコンテンツ(料理、アート、音楽など)の「セミプロ」には宿泊費の受け皿は最適なキャッシュポイントであり、「食っていく」ことも趣味の延長で出来るようになるのかもしれません。宿泊費のおかげで。 (ここまでです。)

 

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ここで言いたかったことをまとめたいと思います。

 


※下記で登場するホテルの定義は、 ブランドホテル・高級旅館・いけてる個人旅館 などの、「指名買い」でお客が来る宿泊場所は除いて考えています。

 


「民泊の宿泊費」という費用はホテルの宿泊費と同一のマーケット内にあり、そのホテル宿泊費との「相対比較」のゆえに決済されているもの。だということです。

 

ここでいう競合のホテルのプロというのが、特に「情緒的ベネフィット」の感情的な価値を生んでいません。


あるのは、「駅の近く」に「必要なアメニティのそろった」「個別の空間」を提供するホテルという箱です。


プロである要素は、この不動産の確保ができて、建築基準法・消防法・旅館業法を取得済みで保健所に許可を獲得して、
フロントと清掃の人材を確保して固定化したオペレーションを運営をしているという点なのです。

 

これらのフロント人の対応が神すぎて感動してリピートする とか、 清掃が神すぎてそのホテルに泊まると健康状態が改善するとか、そういったプロ要素はめったにないわけです。

大事なのは、そのとき部屋が空いてるかどうか。


こういったホテルのプロ に対して、
今までのホテルの競合に、「近くにいる友人の家・親戚の家」というのがあったと思います。なにしろ無料で泊まれる競合なので、ホテル側も対策のしようがありません。

 

しかし、この競合には、「人に気を使う」「そもそも近くにない」といった分かりやすいデメリットがありました。ゆえに、競合として意識がされづらい部分だったのです。

 

しかし、プラットホームとして、「場所に縛られないホテル」が登場してしまいました。 airbnbの「丸貸し」のタイプです。

 

このairbnbの「丸貸し」タイプ は分かり易すぎるくらいに(認知している人からして)通常のホテルの競合となりました。

 

その競合となった理由は、「駅の近く」に「必要なアメニティのそろった」「個別の空間」を提供しながらも、価格がホテルよりも安いからです。

 

つまり、分かりやすいくらいに、「機能的ベネフィット」の優位性しかありません。

 

ですから、ホテルの供給量が不足していたり、ホテルよりも安価な価値を提供出来れば、簡単にキャッシュを生むことができるポイントになります。

 

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これとはうって変わって、「レストラン」や「美術館」や「スポーツ観戦」などのエンタメ産業は、比較対象に、それだけでお金を稼ぐプロフェッショナルが「人」に紐付いています。

 

もちろんプロフェッショナルの程度で支払う金額も変わってきます。ミスチルなら3時間も歌を聴けば数万円。セミプロなら1000円。路上ライブならいくらもらえるかわかりません。

 

これが、エンタメ以外のジャンルであれば、満足度合いは金額と完全に比例する訳ではありません。安くても「コスパが良いから良い」という考え方もあります。

 

しかし、消費する時間は「一定以上は必要」です。

 

「クスリとも笑えないクソみたいな漫才だったけど1時間50円だったから安いしいっか。」

とはならないわけで、「時間返せー!」と言う、支払った金銭的な対価以外にも消費してしまうものがあるわけです。

 

貴重な時間を消費して、安いからという機能的な理由で、エンタメ系サービスの選択をする人というのは少ない訳です。

 

そうなってくると、エンタメ系のプロまで届かない人たちは、競合にその分野の技術で勝つしかなくなります。


そして、勝利した人の総取りで、負けると全く稼げなくなるマーケットなのです。

 

 

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しかし、上記のミラノのスーパーホストのニコレッタの家での体験はそのような考えが昇華するきっかけとなりました。

 

もちろん、ニコレッタの料理よりも美味しいイタリア料理は過去に食べたことはあります。

しかし、ニコレッタの料理を食べるためにニコレッタの家に宿泊を決めたわけではありません。


宿泊場所を決める際に、おまけの要素として選択をしたのです。

 

食事を相手の家庭で食べるという行為=ホストと会話をたくさんするきっかけになるから。です。

そして、ニコレッタ宅でした経験を省みると「料理は美味しいし、部屋おしゃれだし、話がいっぱいできて楽しくて、ニコレッタ最高やん!」と、価値=ニコレッタになりました。

 

この体験をした時点で、ミラノでの宿泊における競合はいなくなりました。

 

いくらいいホテルがあっても、僕はニコレッタの家に行きます。というか、ニコレッタに会いにミラノ行きを決めるでしょう。

 

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「宿泊費」という受け皿があれば、エンタメのセミプロも、スモールビシネスを展開することができるのです。

 

それくらい「宿泊費」というのは、大多数の競合が「機能的ベネフィット」以外の努力をしてこなかった or できなかったマーケットのものであると考えています。


(※イケてるホテルやイケてる旅館はあるにはありますが、商圏がインターネットのように境界を作らない=在庫供給量の問題で、競合数が少ないのです。)

 

もちろん、スモールビジネスを展開させるプラットホームというのは大量にあります。
クラウドワークスのような仕組みも、メルカリのようなC2C関連プラットホームはなんでも。そのようなスモールビジネスを支える受け皿にはなっています。

 

しかし、そのような「コンテンツそのものの売買」ではなく、「コンテンツが付加価値となる売買」を可能にしている受け皿で、
一定規模までマーケットが成熟しているのは「宿泊費」しかないのです。

 

そして、「コンテンツが付加価値となる売買」は、価格を下げるようなコンテンツの価値を「変えて」売る商取引ではありません。

 

ゆえに「宿泊費」の粗利は下がらずに続くのです。

 

ですから、「人に価値が紐付いている限り」は、価格競争にはなりません。

 

この紐付けには、ゲストに「情緒的ベネフィット」を持ってもらう必要があります。

 

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※飲食店の開業には保健所の営業許可・・・とかそういう話ではありません・・・。

 

 

・捕捉・

駅から物件が近い・価格が安い・部屋が広い = 機能的ベネフィット

なんか好き のような言葉で説明ができない感情的な好感 = 情緒的ベネフィット